of,by,withの違いって何?

of所属
分離
~の
~から
(the mayor) of New York
(10 miles west) of London.
by近接~のそばにby the river(川のそばに)
with同伴
敵対
~と一緒に
~に対して
(go) with him
(fight) with him

「分離」と「所属」を表すof

前置詞ofはoffと同語源です。offは「接触」を意味するonの反対で「離れていること」を意味します。「スイッチを消す」、つまり「電気に接触しない状態にする」はturn offで、「仕事に接触しない」である「非番」はoff dutyです。この「離れる」という意味のoffと同じ源から出てきたわけですから、rob A of B(AからBを奪う)やclear A of B(AからBを片付ける)のように、ofにも当然のことながら「離す」という意味があります。
 「分離」の意味のofには、10 miles west of London(ロンドンから10マイル西)やcome of a good family (良家の出身)といった用法があります。前者は「ロンドンから離れて」いるわけですし、後者は「良家から離れて」いるのです。
 この「良家の出身」といった場合、たしかに「良家から離れて」いるのですが、同時に「良家の一員である」とも言えます。ですから,come of a good familyのofは「分離」を意味しますが、同時に「所属」も表すのです。このように、off(離れる)から派生した ofには、「離れる」という意味と、その離れたものに「所属している」という意味があります。これは、made of wood(木でできている)などの「材料」を表すofも同じことです。木から「分離された」材料(木材)でできているということは、そのものの性質は木に「所属している」のです。
 このように,「分離」と「所属」の2つのイメージがあるのが前置詞 of の重要な点です。そして、この一見正反対のイメージには「~の範囲内で」という共通点があります。come of a good family はその出身が「良家の範囲内」であり、made of woodは「木の範囲内」で作られているのです。
 同じ「範囲内」といっても inと異なるのは、inは空間や時間の範囲を表しますが、ofが示すのはあくまでも所属の範囲のことです。これは、John is the richest in the town.(ジョンは町で一番の金持ちだ)やJohn is the richest of us all.(ジョンは私たちの中で一番の金持ちだ)にある最上級の比較の範囲を示す in the town や of us allなどの表現の理解に役立ちます。inは「場所の範囲内で」。ofは「所属の範囲内で」を示しています。
 また,the mayor in New York(ニューヨークにおける市長)のin New York はどこかの市の市長がニューヨークに滞在しているという「場所の範囲」を示すだけですが、「ニューヨークの市長」と言う場合には「ニューヨークに所属する市長」ですから「所属の範囲」を表す of を使ってthe mayor of New Yorkとなります。
 最初に挙げた「分離・除去のof」の用法も、「~の範囲内で」と考えれば簡単に理解できます。We cleared the road of snow.(私たちは道の雪を除去した)は「雪の範囲内で道をきれいにした。他のものは片付けていない」で,They robbed her of her purse.(彼らは彼女から財布を奪った)は「財布の範囲内で彼女から奪った。他のものは盗んでいない」ということです。
 この「所属」の意味から,a car of the school(学校の車)のような「所有」,a book of travel(旅行の本)のような「主題」、またlove of God(神の愛),a driver of the car(その車の運転手)といったさまざまな関係の表現に ofが使われます。

ofは「分離」と「所属」を表す。この一見正反対のイメージには「~の範囲内で」という共通点がある。このイメージから「出身」「材料」「所有」「主題」などのさまざまな意味へ広がる。
<of>
分離 (10 miles west) of London (ロンドンから(10マイル西))
出身 (come) of a good family(良家から(出た))
材料 (made) of wood(木から(できている))
所属 (the mayor) of New York(ニューヨークの(市長))
所有 (a car) of the school(学校の(車))
主題 (a book) of travel(旅行の(本))

be made from~とbe made of~
ofとfromとの区別が難しい熟語にbe made of~とbe made fromがあります。
 Wine is made from grapes.(ワインはブドウから作られる)
 This desk is made of wood.(この机は木でできている)
この区別について「fromは原料で、ofは材料」といった説明がありますが、こういう言葉のあやで説明するのは誤解のもとです。
 Wine is made from grapes.はThey make wine from grapes.と言い換えることができます。これは、from grapes to wine(grapeからwineまで)で、ブドウからワインへと質がまったく変わってしまう(化学変化する)ことです。これに対しれに対し、This desk is made of wood(この机は木でできている)は、見た目にも木で作られていることがわかる(その性質が木に所属している)ことから「所属」のofを使うのです。

「近接」を表すby

前置詞 by の根本イメージは「近接」です。空間的には「~のそばに」「~のあたりに」を意味し、by the river は「川のそばに」です。この「~のそばに」から「~のそばに寄る」、そして「~を経由して」となり、by way of Tokyo (東京経由で)やby the highway (ハイウェイ経由で)のように使われます。「経由」とは「~を経て」「~を通して」ということですが、そこから「~を仲立ちとして」「~を介して」へと意味が広がり、これが「手段」のby bus(バスで)や受け身の文の「動作主」を示す by Mike (マイクによって)に使われるbyです。
 時間的にいうとbyは「~までに」です。at three o’clock がat「点」のイメージから「3時(ちょうど)に」,about three o’clockが「3時のまわり」から「3時ごろに」という意味であるのに対し、by three o’clockは「3時までに」です。この場合、3時を過ぎてはいけないのですが、それはbyの「近接」という,だんだんと近づいていくというイメージに由来します。つまり、時の流れが2:50→2:55→2:59→3:00という近づき方をするので,by three o’clockが示す時間は、3時を「基準」にして、その基準に近づきつつも超えない時間、すなわち「3時までに」なのです。
 「~のそばに」という byの空間的な意味も、何らかの「基準」を示します。どれくらい近いのか具体的な数値はなくとも、by~で基準となる地点を示しておくということです。at the river(川のところで),in the river (川の中で),on the river(川に面して)のいずれとも異なり、by the river (川のそばに)は川を「基準」にして、その基準に近づきつつも越えない場所にあるということです。
 もちろん、場所にしても、時間にしてもbyは基準を示しているわけですから,その基準から遠く離れることはできませんし、その基準を超えることはできないのです。
 このように、byは基準を示すところから、judge a person byappearance(人を外見によって判断する)といった「判断の基準」や, sell eggs by the dozen(ダース単位で卵を売る)のように「単位」を表すことも理解できます。

byは「近接」を表す。この「近接」というイメージから、空間的には「~のそばに」、時間的には「~までに」を表し、さらに「経由」「手段」「動作主」「基準」「単位」などへ意味が広がる。
<by(近接)>
空間的近接 by the river(川のそばに)
時間的近接  by three o’clock(3時までに)
経由 by way(of Tokyo)((東京を経由して)
手段 by bus(バスで)
動作主 by Mike(マイクによって)
基準 by appearance(外見によって)
単位 by the dozen(ダース単位で)

「敵対」と「同伴」を表すwith

withといえば「~と一緒に」、すなわち「同伴」の意味がすぐに思い浮かびます。しかし、be angry with~(~に[対して]怒っている)やfght with~(~と[敵対して]戦う)のように、with には「~に対して」という「敵対」の意味もあります。このように,withには「同伴」と「敵対」という2つの正反対に見える意味があるのです。
 この理由を考えてみましょう。たとえば、She fought with him.(彼女は彼と喧嘩した)という文は、彼女と彼の2人が同時に「喧嘩という行為をしたこと」を意味します。仮に敵対していても、喧嘩という行為を「一緒に」したことに違いありません。ここで,「敵対」と「同伴」のwithの2つのイメージが結びつきます。
 語源的に言えば,前置詞 with は数字の「2」に関係のあった語で、「2つのものがともにある」ことを表します。そこで、2つのものが寄り添えば「~と一緒に」となり、逆に2つのものが対峙すれば「~に対して」となるのです。
 もちろん,これはfight with himだからこのような意味になるのであって,go with him(彼と行く)のwithにはもちろん「敵対」の意味はありません。この場合は、「~と一緒に」「~を伴って」という「同伴」の意味だけです。
 この「~と一緒に」「~を伴って」という「同伴」の意味から、a girl with long hair(長い髪をした女の子)の「所有」、Cut with a knife(ナイフで切る)の「手段」,shrink with cold(寒さで縮む)の「原因」などへ意味が広がります。用法はさまざまですが、どれも「何かを伴っている」,つまり「~と一緒に」という共通のイメージがあります。また、withの「同伴」の意味が、目に見えるものだけではなく,抽象的な名詞にまで使われると with care(注意を伴って→注意深く),with ease(簡単さを伴って→簡単に)のような「with+抽象名詞」の用法となります。

withは「敵対」と「同伴」を表す。「同伴」のイメージから、「所有」「手段」「原因」へ意味が広がる。
<with>
敵対:(fight) with him (彼と(戦う))
同伴:(go) with him(彼と(行く))
所有:with long hair(長い髪をした)
手段:(cut) with a knife(ナイフで(切る))
原因:(shrink) with cold(寒さで(縮む))

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