from,to,for の違いって何?

出発点や到着点、そして方向を表す前置詞from,to,forについて説明します。これら3つの前置詞の空間的イメージは次の通りです。

from起点~からfrom Osaka(大阪から)
to到着点~までto Tokyo(東京に)
for方向~に向けてfor Tokyo(東京に)

「起点」を表すfrom

 前置詞fromの根本イメージは「起点」で、空間と時間の両方に使います。この「起点」に対する「到着点」を示すのがtoです。ですから、from Osaka to Tokyo(大阪から東京まで)やfrom Monday to Friday(月曜から金曜まで)のようにfromとtoはセットになります。言うまでもなく、from Osaka to Tokyoでは大阪が起点で東京が到着点、from Monday to Fridayでは月曜が起点で金曜が到着点です。
 さらに、fromは「起点」のイメージから、come from(~の出身である)のように「出身」を表したり、suffer from(~から苦しむ)のような「原因」となったり、be made from(~から作られる)のように「原料」を示します。つまり、She comes from Japan.(彼女は日本の出身だ)はfrom Japan(日本から)が「彼女の起点(出身)」を、He suffered from cold.(彼は風邪で苦しんだ)はfrom cold(風邪から)が「彼が苦しんだ起点(原因)」をそして,Wine is made from grapes.(ブドウからワインが作られる)はfrom grapes(ブドウから)が「ワイン作りの起点(原料)」であることを表しています。

fromは「起点」を表す。この「起点」というイメージから、「出身」「原因」「原料」などを表す。
<from(起点)>
場所の起点:from Osaka(to Tokyo) (大阪から(東京まで))
時間の起点:from Monday(to Friday)(月曜から(金曜まで))
出身:(come) from Japan(日本の(出身だ))
原因:(suffer)from cold(風邪で(苦しむ))
原料:(make wine)from grapes(ブドウから(ワインを作る))

「到着点」を表すto

「起点」のfromに対し、toは「到着点」を表します。fromと同じく、これは空間にも時間にも使います。
 前置詞toの用法をある辞書で調べると33もの意味が載っていますが、この「toは到達点」というイメージをしっかり理解しておけば十分です。もう1つ付け加えるとすれば、「~までずっと」という動作の継続のイメージです。
 「到着点」ということから、行為や気持ちの「目的」にもなり、「結果」にもなります。He went to work.(彼は仕事に行った)のto workは「目的」で、She tore his picture to pieces.(彼女は彼の写真をバラバラになるまで破いた)の to piecesは破いたことの「結果」です。
 この「~まで」という感じから、She got wet to the skin.(彼女は肌まで濡れた)のto the skinのような「範囲」や「程度」を表します。さらに、「~まで至る」「~までつながる」となり、the key to victory(勝利への鍵)の「結合」や,according to~(~によれば)やdance to the music(音楽に合わせて踊る)の「一致」の用法が出てきます。
 前置詞toが「目的」や「結果」を表すのは、to 不定詩のtoの場合も同じです。He came here to eat an appleを「彼はリンゴを食べるためにここに来た」と見ればto eat an appleは「来た」ことも目的になり、「彼はここに来てリンゴを食べた」と見ればto eat an appleは「来た」ことの結果となります。

toは「到着点」を表す。この「到着点」というイメージから、「目的」「結果」「結合」「一致」などへ意味が広がる。「到着点」を表すtoは「~まで(ずっと)」という継続の意味も併せ持つ。
<to(到着点)>
・場所の到着点 (from Osaka)to Tokyo ((大阪から)東京まで)
・時間の到着点 (from Monday)to Friday ((月曜から)金曜まで)
・目的(go) to work(仕事に(行く))
・結果(tear~)to pieces(バラバラになるまで(~を破る))
・範囲(wet)to the skin(肌まで(濡れる))
・結合(the key)to victory((勝利への)鍵)
・一致(dance)to music(音楽に合わせて(踊る))

「方向」を表すfor

前置詞forはbeforeのforeの部分と同じで、もともとは「前」という意味です。ここからforに「前の方」という空間的イメージが生じます。
 この「前の方」からleave for Tokyo(東京に出発する)やa train for Tokyo(東京行きの列車)のように、「~の方へ」「~向けて」「~をめざした」という「方向」の意味が出ます。この「方向」はlook for a job(仕事を探す)のように、「~の方に気持ちを向けて」「~を求めて」といった「目標」も表します。
forが時間を表すと for three hours(3時間)のように「~の間」となりますが、それは「向かっていく時間の広がり」というイメージから来るものです。似た表現のin three hoursは「3時間という範囲の中で」、つまり「3時間のうち」と時間の範囲を示すのに対し、for three hours は「3時間」という時間の広がりを表します。たとえ、for a moment(少しの間)でも、瞬間的な時間の広がりがイメージされます。
 このようなforのもつ「方向」、つまり「~の方を向いている」というイメージから「~にふさわしい」「~のために」という「利益」の意味が出ます。a man for the post(その地位にふさわしい人)やI will make coffee for you(あなたのためにコーヒーをいれてあげよう)にforが用いられるのは、「その位置に向いている人」や「あなたに向かって」ということだからです。
 さらに、「~に向いた」や「~のために」が「~の代わりに」という意味になることです。たしかに、I make coffee  for you.は「あなたに向けて」や「あなたのために」であると同時に、「あなたの代わりに」コーヒーを入れることでもあります。そして、この「~の代わりに」から交換するを意味するforの用法が理解できます。He paid $100 for the book,(彼はその本に100ドルを払った)は「その本と100ドルを交換する」ことです。もっとも、これは「100ドルをその本に向けて払った」と考えることもできます。要するに、これらはforの解釈の問題に過ぎません。
 また、この「~のために」からfor the reason(その理由で)のforのように理由を表す用法があるのも納得がいくでしょう。

for は「前の方」を表す。この「前の方」というイメージから、「方向」や広がる「時間」、さらに「目標」「賛成」「利益」「交換」「理由」などへ意味が広がる。
<for(前の方)>
・方向(leave) for Tokyo(東京に(出発する))
・時間 for three hours(3時間)
・目標(look) for a job(仕事を(探す))
・賛成 for the plan(その計画に賛成して)
・利益 for you(あなたのために)
・交換 (pay $100)for the book(その本に(100 ドル払う))
・理由 for the reason(その理由で)

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