前置詞って何?よく使う前置詞は?

前置詞は「前に」「置く」「ことば」と書きます。何の「前に」置くのでしょうか?基本的には、名詞または名詞に相当する語句の前です。名詞が文の中でどんな働きを示しているのかを示すために、また、名詞が動詞やほかの名詞などと、どのようにつながっているかを示すために前置詞は使われ、語形変化はありません。
また、前置詞にぴったりと一致する日本語の品詞は存在しません。ただ、似た性質を持つ品詞があります。まずは次の英文と和訳を見てください。

・He went to Kyoto.(彼は京都に行った)

この「に」がtoに相当しており、この「に」のような語を「格助詞」といいます。格助詞として、他に「が」「を」「へ」「から」「より」「と」「で」「まで」などが挙げられます。
次に、以下の英文と和訳を見比べてみましょう。

・She opened the box with this tool.(彼女はその箱をこの道具開けた)
・I heard this news from my father.(私はこのニュースを父から聞いた)
・You should stay here until Friday.(君は金曜日までここに滞在するべきだ)

前置詞が格助詞に訳されていることがわかります。英語の前置詞に最も近い日本語の品詞は格助詞だといえるのです。格助詞は、先ほど挙げた「が」「を」「に」「へ」「から」「より」「と」「で」「まで」がほぼ全てで「の」を入れても10個程度です。
一方、英語の前置詞は、今まで古くなって滅多に使われないものまで入れると129個と、現代英語の世界でも多種多様な前置詞が存在しています。「100個の前置詞なんて、とても覚えられない!」と思うかもしれませんが、心配は無用です。
Friesの著書「Aemrican English Grammer」(1940)で示されたのは、下記の前置詞の使用頻度がすべての前置詞のそれの92.6%を占めているということです。
① of ② in ③ to ④ for ⑤ on ⑥ with ⑦ at ⑧ by ⑨ from
この基本となる9つの前置詞については、綴りが短いために覚えるのにそれほど苦労をしないのですが、意味は非常に多岐にわたります。日本人が前置詞の使い分けが苦手なのは、こういった理由によるかもしれません。

次の(  )に使う前置詞を考えてみましょう。
1)Please wipe your feet ( ) the doormat. 「玄関マットで足をふいてください」
2) She walked ( ) high heels.「ハイヒールで歩いた」
3) I bought a coffee ( ) a vending machine.「自販機でコーヒーを買った」

では答えを見ていきましょう。1)はwith(あるいはby)と思った人がいるかもしれませんが、もっともふつうに使われるのはonです。2)もwith(ひょっとするとon)が浮かんだ人がいるのでは?自然なのはinです。3)も「withとかbyじゃだめなの?」と思った人がいるかもしれません。でも答えはfromです。
どうしてこのようなことになるのでしょう?それは次のような感じだと思われます。
1)
日本人「マットは足をふくための道具だからwithかな?」
英語ネイティブ「足をふくときは足はマットに接しているのでon」
2)
日本人「ハイヒールは歩くための道具だからwithでは?」
英語ネイティブ「歩くとき足はハイヒールの中に入っているのでin」
3)
日本人「自販機はコーヒーを買うための手段だからbyかwithだろう?」
英語ネイティブ「コーヒーは自販機から出るのでfrom」
日本人が「道具」とか「手段」という抽象的なとらえ方をするのに対し、英語では「足がマットに接する」とか「コーヒーが自販機から出る」というように、2つのものの間の空間的位置・方向の関係を意識して前置詞を決めているのです。この違いが原因で日本人が前置詞の使い方を間違ってしまうことが多いのです。

前置詞は、核となるイメージを押さえ、そこから広がる意味をとらえることで理解は深まります。前述の9つの前置詞をを系統別に3つのグループに分けると、以下のように分けられます。

① at,in,on(空間、時間系)
② from,to,for (出発点、到達点、方向系)
③ of,by,with(所属、分離、近接、同伴、敵対系)


それぞれどのような違いがあるのか?は、別の単元で見ていきましょう!

『英文法のエッセンス』
『一度読んだら絶対に忘れない英文法の教科書』
『現代英文法講義』
『英文法以前』
『英語の「なぜ」をもう一度考える見える英文法』

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